美容コラム

薄肌の原因・見分け方|肌質別スキンケアとおすすめ化粧水5選

2025-02-17

「もしかして、私は薄肌?チェック方法はないのかな?」
「肌に赤みが出やすくて、スキンケア選びに困っている」
と、お悩みではありませんか?

SNSでも「薄肌」という言葉をよく見かけますよね。
美容が好きな95人を対象に調査したところ、約3分の1の人が薄肌について「よく分かっていない」と回答しています。

本記事では、薄肌について特級コスメコンシェルジュの資格を持つ筆者が以下の内容を詳しく解説します。

  • 薄肌の特徴
  • 薄肌の人のスキンケア方法と成分
  • 薄肌におすすめの化粧水5選

薄肌とは

「薄肌」とは、医学的な皮膚疾患ではなく、皮膚の水分保持量が少なく慢性的な炎症が続いてしまうようなバリア機能が低下しやすい肌状態を指します。
常にヒリヒリと痛むわけではありませんが、表皮のターンオーバーが乱れることで細胞間脂質の主成分であるセラミドが十分につくられにくくなります。
その結果、肌のうるおいを維持できない負のスパイラルに陥り、赤みや色むらが生じやすくなります。

一般的に乾燥肌や敏感肌の人が「薄肌」と感じるケースが多いです。
しかし、脂性肌の人でも過剰なピーリングや誤ったスキンケアによって角層が傷つくと角層のバリア機能が低下する場合もあります。

【薄肌の人に起こりやすい肌トラブル】

  • 赤み・ヒリつき・かゆみ
  • 肌の色むら(部分的なくすみ、血管が透けて見える)
  • 慢性的な乾燥や粉吹き
  • メイクがのりにくい、うろこ状に浮く

薄肌のセルフチェック方法

以下の項目に多く当てはまる場合、薄肌の可能性が高いです。

  • 肌が乾燥しやすい
  • 肌に透明感がある
  • 血管が透けて見える
  • 目の下に青クマができやすい
  • 肌全体の色むらが目立つ
  • 少しの刺激で肌に赤みが出る
  • 若い頃からちりめんジワがある
  • コンシーラーがなじみにくい
  • ファンデーションが寄れやすい
  • ベースメイクがうろこ状に浮いてくる

逆に、角質肥厚や毛穴詰まりが目立ち、ゴワつき・厚ぼったさ・化粧水が浸透しないなどの悩みを感じる場合は「厚肌」の可能性があります。

ご自身で薄肌だと感じている場合でも、酒さや毛細血管拡張症、しもやけなどの症状が潜んでいる場合もあります。スキンケアで改善が見られない場合は医療機関への相談を検討してください。

薄肌の人のスキンケア方法8選

過度なクレンジングや洗顔は避ける

オイルクレンジングではなく、ミルクやジェルなど、肌に負担がかかりにくいクレンジング剤を選びましょう。
洗顔は泡立てネットなどを使い、もっちりとした密度の高い泡でやさしく包み込むように、素早く洗ってください。炭酸洗顔など、フォームタイプの洗顔もおすすめです。

化粧水はとろみが強いものよりウォータリータイプを選ぶ

とろみが強い化粧水は肌の上に残りやすく、肌内部に浸透しにくいと感じる場合があります。
過度に膜を張るようなテクスチャーの化粧水より、軽い使用感であるシャバシャバ系の化粧水の方が肌になじみやすく、かゆみの原因にもなりにくいです。

化粧水は数回に分けて塗布する

一度に大量につけるのではなく、2~3回に分けてやさしくハンドプレスしながら浸透させましょう。
各回の塗布の間に1~2分程度の間隔をあけると、肌にしっかりなじみやすくなります。
コットンを使用する場合でも、摩擦の少ないものを選びましょう。

高濃度成分の使用は控える

ビタミンCやレチノールなど、高濃度成分配合のスキンケア製品の使用は控えましょう。
低濃度を長期的に使い、赤みやヒリつきを感じたら、肌に負担が少ないセラミドやヒアルロン酸などを配合したスキンケア製品の使用に切り替えてください。

過度な角質ケアは控える

スクラブやピーリング、酵素洗顔などを使用し、角質ケアをしすぎてしまうと、かえって肌トラブルを招く原因となります。
使いすぎには注意し、肌状態が安定しているときに使用してください。

日中も保湿を意識する

スキンケア後の乾燥対策に、日中もメイクの上からミストタイプの化粧水や保湿スプレーを使用することをおすすめします。
特にエアコンが効いた室内では、定期的にうるおいを補給しましょう。

拭き取り化粧水は慎重に選ぶ

摩擦が刺激になるため、コットンで強くこするのは避け、低刺激処方のものを選びましょう。
アルコールが多く含まれるタイプは乾燥を悪化させる可能性があるため、敏感肌向けの保湿重視の商品を使用してください。

紫外線ケアを1年中行う

薄肌の人の中には短時間の外出でも、紫外線により肌に赤みが出る人もいます。
夏だけでなく紫外線が弱い時期もSPFが低い日焼け止めを使用しましょう。

悩み別・薄肌の人が取り入れたいスキンケアの選び方

ここでは、薄肌の人が取り入れたいスキンケア製品の選び方を悩み別にご紹介します。

乾燥肌

角層中に存在するセラミドは、肌のうるおいやバリア機能をサポートするために必要な成分です。
セラミド配合のスキンケアを取り入れるのはもちろん「肌の水分保持能を改善する」ライスパワーNo.11®などの有効成分を配合するスキンケアで肌にうるおいを十分に与えましょう。
水分保持が難しい乾燥肌は、水分が蒸発しやすい状態にあるため、最後に乳液やクリームなど油分を含んだアイテムでフタをして、水分を逃がさないようにしましょう。

脂性肌

脂性肌の人はもともと皮脂量が多いので、うるおい成分をしっかり取りつつも、過剰に油分を補給しすぎないようにしましょう。油分が多すぎると毛穴詰まりやコメドができやすくなるため、乳液やクリームは軽めのテクスチャーのものを選んでみてください。
肌がベタつきやすいときでも、水分不足を放置すると皮脂の分泌がますます活発になる場合があるので、適度な保湿を心がけましょう。

薄肌の人におすすめの化粧水5選

ここからは、おすすめの化粧水を5つご紹介します。
肌に赤みが出やすいなどのお悩みがある人は、まずはサンプルやトライアルセットでお試ししてくださいね。

dプログラム|モイストケアローションMB

画像引用:Amazon
公式価格(税込)3,740円
主な成分有効成分:トラネキサム酸
その他成分:酵母エキス(3)(保湿成分)
フリー処方(無添加成分)エチルアルコール、パラベン、香料、着色料

「モイストケアローションMB」は、資生堂の50年の敏感肌研究から生まれた肌環境を整える薬用化粧水です。
若干とろみを感じるテクスチャーで、角層のすみずみまで浸透しうるおいを与えながら肌をなめらかに整えます。
肌が敏感になる時期でも使用しやすいため、リピート購入している人も多いアイテムです。トライアルセットの販売もあります。

Curel(キュレル)|潤湿保湿化粧水Ⅲとてもしっとり

画像引用:Amazon
公式価格(税込)2,090円
主な成分有効成分:アラントイン
その他成分:ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド(保湿成分)
フリー処方(無添加成分)エチルアルコール、香料、着色料

「潤湿保湿化粧水Ⅲ とてもしっとり」は、ウォータリーなテクスチャーの薬用化粧水です。
セラミド機能カプセル*²を配合しており、角層のすみずみまで浸透し、スキンケア前の無防備な肌*¹にしっとりとうるおいを届けます。
乾燥による肌荒れが気になる人や、たっぷりとした保湿感を求める人向けのアイテムです。

*¹乾燥対策をしていない肌のこと
*²ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド(保湿成分)

SOFINA iP(ソフィーナiP)|角層トリートメント 基礎化粧液

画像引用:Amazon
公式価格(税込)2,420円
主な成分ヒアルロン酸Na(保湿成分)

「角層トリートメント 基礎化粧液」は、世界初の成分アプローチ*により肌の角層までうるおいを届ける化粧水です。
みずみずしくまろやかなテクスチャーで、角層の水分保持機能の働きを補い、肌をしっとりと整えます。
独自の美容(保湿)成分が配合されており、角層トリートメント処方で肌の水分を逃さず保ちます。
ほのかな香りでリラックスタイムになります。

*角層保水技術において4成分(セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド、コハク酸ジグリコールグアニジン、アミジノプロリン、メチルセリン)の組合わせ(先行文献調査及びMintel社データベース内2023年3月当社調べ)

松山油脂|肌をうるおす保湿浸透水バランシング

画像引用:Amazon
公式価格(税込)1,694円
主な成分5種のヒト型セラミド*¹、ナイアシンアミド*²、エクトイン*³
フリー処方(無添加成分)エタノール、パラベン、香料、着色料、鉱物油

「肌をうるおす保湿浸透水バランシング」は、肌のバリア機能をサポートする5種のヒト型セラミド*¹を配合した肌の水分・油分バランスを整える化粧水です。
角層までしっかり浸透するさらりとしたテクスチャーでベタつきにくく、次のスキンケアの邪魔をしません。
乾燥や季節の変わり目による肌の変化を感じる混合肌(インナードライ)の人向けのアイテムです。

*¹セラミドEOP、セラミドNG、セラミドNP、セラミドAG、セラミドAP(すべて保湿成分)
*²整肌成分
*³保湿成分

matsukiyo(マツキヨ)|セラミド化粧水

画像引用:Amazon
公式価格(税込)547円
主な成分3種のセラミド*¹、3種のヒアルロン酸*²、2種のコラーゲン*³(すべて保湿成分)
フリー処方(無添加成分)合成香料、合成着色料

「セラミド化粧水」は、コメ発酵エキス*²と酒粕発酵エキスのWの保湿成分を配合した化粧水です。
保湿成分として3種のセラミド*¹と3種のヒアルロン酸*³、2種のコラーゲン*⁴を配合。シャバシャバしたテクスチャーで角層のすみずみまでうるおいを届けることで、乾燥しがちな肌をしっとりと整えます。
500mLの大容量でコスパもよく、ドラッグストアで手軽に購入できるため、惜しみなく使用できます。

*¹セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOP(すべて保湿成分)
*²コメ発酵液
*³加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、カルボキシメチルヒアルロン酸Na(すべて保湿成分)
*⁴サクシノイルアテロコラーゲン,、加水分解コラーゲン(すべて保湿成分)

薄肌に関するQ&A

ここでは、薄肌に関するよくある質問に回答します。

薄肌の人が日常生活で気をつけるべきことは?

薄肌の人が日常生活で気をつけるべきことは以下の通りです。

・規則正しい生活を心がける
・寒暖差がある場所に行く場合は衣服で調整する
・乾燥対策や紫外線対策を徹底する
・アミノ酸を豊富に含む食事を取り入れる

薄肌の人は、寒暖差による血管の拡張・収縮の影響で顔の赤みが出やすくなります。
また、過度なアルコール摂取や香辛料の摂取も血流が促進されてしまうため、控えめにしましょう。
また、睡眠不足やストレスは肌のターンオーバーを乱す原因です。
肌の健康を保つためには、鶏肉やチーズなど高タンパクな食事を取り入れ、内側からもうるおいをサポートしましょう。

薄肌とビニール肌の違いは?

薄肌とビニール肌の違いは、肌のキメ(皮溝と皮丘)が見えるかどうかで判断できます
薄肌は乾燥などの刺激を受けやすい状態ですが、肌のキメは存在している状態です。
一方、ビニール肌は過度なピーリングなどが原因で、肌表面を形成しているキメがほとんど見えなくなった状態を指します。見た目がツルツルで一見美しく見えますが、バリア機能が著しく低下しているため、外部刺激にとても弱くなっています。
どちらも角質層が正常に育っていない状態なので、ケア方法を見直す必要があります。

薄肌でレチノールは使用する場合、気をつけることはある?

最初は低濃度のアイテムからゆっくりと肌を慣らしていきましょう。
高濃度のレチノールを長期的に使い続けると角層が一時的に剥離しやすくなるA反応を引き起こし、赤みや刺激を引き起こす可能性があります。
ただし、レチノールは、適切な濃度と使用量を守れば「薄肌」や「ビニール肌」を引き起こす成分ではありません。むしろ肌本来の力をサポートし、ハリを与える効果が期待できます。

薄肌と菲薄化(ひはくか)の違いは?

薄肌と菲薄化の違いは以下の通りです。

肌状態原因特徴ケア方法
薄肌肌の角層やバリア機能の低下や加齢乾燥などの外的刺激を受けやすくなる角層のバリア機能に着目したケア
菲薄化真皮の弾力の低下
真皮内のヒアルロン酸の減少など
シミやシワができやすくなる真皮や基底膜に着目したケア

肌が薄くても美白ケア*がしたい!どうすればいい?

薄肌の人が美白ケアを行う際は、トラネキサム酸やナイアシンアミド、カモミラETなど、炎症を抑える成分に注目して選びましょう。
紫外線や肌の炎症によってメラニンの産生が活発化し、シミやくすみの原因となるため、まずは炎症を抑えるアプローチを優先すると良いでしょう。
薄肌は成分などの外部刺激に敏感なので、刺激の少ない製品を選んで継続的にケアしていきましょう。

※美白ケア:メラニンの生成を抑制し、シミ・そばかすを防ぐケアのこと

薄肌かもと感じたらスキンケアの見直しを

薄肌は乾燥などにより赤みなどの肌トラブルが起きやすい一方、誤ったピーリングや保湿不足が原因で、誰にでも起こり得る状態です。
角層を傷めない洗顔方法やセラミドなどの保湿成分を活用しながら、紫外線対策や十分な睡眠、栄養バランスを意識することで、乾燥などの外部刺激に負けにくい肌を目指せます。

本記事で紹介した化粧水を使用し、肌をやさしく守るケアを徹底しましょう。
スキンケアを見直しても、皮膚の赤みが続くようであれば、皮膚科を受診してくださいね。

参考文献:
4. 表皮におけるセラミドとバリア形成
肌への浸透性とバリア機能の回復力を高める「ヒト型ナノセラミド」を開発
アトピー性皮膚炎における皮膚 pH と 皮膚バリアとの関連性に関する研究

参考動画:
【薄肌にもタイプがある!】皮膚科医が医学的に解説!タイプ別のスキンケア方法を紹介します(友利新公式チャンネル(内科・皮膚科医))
【肌の赤み】SNSで話題の薄肌による肌の赤みの原因と治療法を解説(はなふさ皮膚科15院 花房火月のチャンネル)

※画像の一部にフリー画像を使用しています。

Lily

「美容がもたらす小さな変化が日常を特別にする」という思いで、日々の暮らしに彩りを添える美容情報をお届け。忙しい日々でも無理なく実践できるスキンケアを提案し、読者と共に美容を楽しみ、自己肯定力を育むお手伝いを目指します。「毎日の中で、美容が生むささやかな喜びを感じてほしい」という信念のもと、分かりやすく役立つ情報を様々なメディアで発信中。

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    Lily

    「美容がもたらす小さな変化が日常を特別にする」という思いで、日々の暮らしに彩りを添える美容情報をお届け。忙しい日々でも無理なく実践できるスキンケアを提案し、読者と共に美容を楽しみ、自己肯定力を育むお手伝いを目指します。「毎日の中で、美容が生むささやかな喜びを感じてほしい」という信念のもと、分かりやすく役立つ情報を様々なメディアで発信中。

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